2017年12月27日水曜日

デスク席から(41)年末年始も7CHで!

年末は、放送局にとって、とても忙しい時期のひとつです。報道制作部員はいま、レギュラー番組に加え、年末年始の特別番組の打ち合せや取材、収録、編集などで走り回っています。その一端を紹介します。
まず、三重の1年を振り返り、2018年を展望する「三重NEWSこの一年」。政治経済や災害、スポーツ、観光など、これを見れば県内のニュースがわかっていただけるでしょう。キャスターは、馬場典子、若林希両アナ。
恒例の「年越しスペシャル」は、宝物がテーマ。専修寺の御影堂などが国宝に指定されたことから、このテーマを選びました。専修寺や伊勢神宮から、年越し風景などを生中継。
新春対談番組はふたつ。「新春知事放談」と「新春経済座談会」。三重県の鈴木知事や県商工会議所連合会の岡本会長らが、新年を展望します。





そして、元日の夜には、これも恒例となった「時を紡いで」。伊勢神宮の祈りの一日にスポットをあてた番組です。
また、三重が全国に誇る“一番”や、県内の企業に注目した番組も。
三が日のトリをとる自社番組は「行者のみち~比叡山千日回峰行者の祈り~」。比叡山延暦寺の荒行、千日回峰行にのぞんだ釜堀浩元行者の満行までを追った力作です。
また1月8日(月)からは、ニュースウィズで、この1年にかける人たちのインタビューを連日放送します。

真宗高田派 常磐井慈祥 法主 (8日)
鈴木英敬 三重県知事 (9日)※生出演
インターハイ三重県高校生活動推進委員長 西山莉子さん (10日)
松浦武四郎記念館 山本命 主任学芸員 (11日)

三重テレビ放送が取り組むラインナップにご期待下さい。

年末年始番組→http://www.mietv.com/sp2018/

2017年12月25日月曜日

地域医療にかける若き医師

高齢化や医師不足が叫ばれている南部地域で、地域医療に尽力する一人の若き医師がいます。御浜町の紀南病院に勤める内科医・濱口政也さん(35歳)。和歌山県新宮市出身の濱口さんは、患者さんと継続して関わりたいと地域医療に携わる道を選びました。

紀南病院の医師は、熊野市紀和町にある紀和診療所での診察も行っていて、濱口さんも週に3回担当しています。紀和町には1000人以上の住民がいますが、医療機関は紀和診療所と、歯科診療所の2つしかありません。
濱口さんは、紀和診療所以外にも、山間部にある紀和町内の医師がいない地区で、廃校になった中学校や公民館などに機材を持ちこんで臨時の診療所を月に2回開設し診察を行っているほか、訪問診療も行っています。訪問診療を受ける患者さんは「待ちわびた。頼りにしている」と笑顔を見せながら濱口さんを迎え入れ、和やかな雰囲気で診察が行われていました。

濱口さんは「高齢化で車の運転が厳しいなど、診療所までのアクセスがないところでは訪問診療はとても重要。少ない医師の数の中で、どのように医療を担保していくか仕組みづくりが大事だと思う」と話します。

「その人がその人らしく生きていけるのが一番。医療がその支えの一つとして協力していけたら」と語る濱口さん。医療体制が十分とは言えない南部地域で、誰からも愛される人柄で人を惹きつけ、地域医療の在り方を医療従事者とともに考える濱口さん。
今後も、継続して取材していきたいと思います。


<臨時開設の診療所にて診療>

2017年12月13日水曜日

デスク席から(40)「故郷への思い」

お寺の階段を1段上がるのもゆっくり、ゆっくり…。
 先月下旬、ある夫婦が津市に来ました。いや、「帰ってきた」と言った方がよいでしょう。川北為俊さん(83)夫妻です。
 川北為俊さん=為(ため)さんは津市出身ですが、ハンセン病にかかったことを理由に、三重を離れざるをえなくなりました。らい予防法という法律があったからです。為さんは22歳の時、岡山県の離れ島(当時)にあったハンセン病療養所、長島愛生園に来ました。


<ハンセン病療養所長島愛生園>

 その後、病気は治ったものの、法律や社会の偏見などから故郷に帰ることはできず、療養所で70年を過ごしてきました。
 為さんは個人的に、あるいは三重県主催の「里帰り事業」の一環として三重に帰ってくる機会はありましたが、足腰が弱ってきたことから「最後になるかもしれない」と位置づけた今回の帰郷でした。


<三重県出身の川北為俊さん>

 先祖のお墓参りでは「こんなにヨロヨロしたのが来て驚いているのでは」と話し、幼少期を過ごした津市内の自宅跡では複雑な表情を見せました。当時の様子をとてもよく覚えていたことにも驚きました。
 為さんがもし病気になっていなければ、もし隔離を定めた法律がなければ、そしてもし法律に明確な退所規定があれば、違う人生を歩んでいたことでしょう。
 「法律」の役割や「人の心」のありようを考えさせられました。

 「差別するのは人間だけだ」と言ったのは、同じく長島愛生園で暮らしていた田端明さん。(津市一志町出身)
 私が初めて愛生園にお邪魔した平成14年にインタビューさせてもらった時も、63年ぶりに帰郷を果たし地元で講演をした時も、強調していた言葉です。
 その田端さんが今月4日にお亡くなりになりました。享年98。
園内で行われた葬儀には、長年交流を持つ人や、帰郷をサポートしたグループなど、三重県の人たちも参列していました。
「差別するのは人間だけ」…でも「人間だからこそできることがある」そう言った人もいました。
                       【終】

※「三重テレビ ニュースウィズ」では、12月21日(木)の特集で川北さんの帰郷の様子を紹介。
 また療養所の日常などを紹介するドキュメンタリー「大ちゃんと為さん~あるまちの風景~」を12月30日(土)正午から放送します。

2017年12月4日月曜日

地域と学校の濃密な関係

 近頃、よく志摩市に行っています。今回は、安乗小学校のマラソン大会の取材です。みなさんの学校生活を思い出してください。マラソン大会といえば、自分との勝負のような面があり、きつかった思い出があるでしょう。また「なんでこんな寒い中、走らなあかんねん」と思ったことがある人も多いと思います。

しかし、今回取材したマラソン大会は、少し違いました。息子や孫に限らず、がんばる地元の子どもたちを応援するため沿道に集まった地元住民と、その応援に応えて自分の力を出し切ろうと懸命に走る小学生。そこには、初冬とは思えないほど、あたたかい空気が流れていました。学校と地域が一体となって子どもたちを育む…そんな理想的な環境を、マラソン大会から感じ取ることが出来ました。

 前回も書きましたが、安乗小学校は来年3月で閉校します。最後のマラソン大会ということで、沿道に集まった地元住民も、いつもより多かったそうです。ゴールした後、話を聞くと、この風景は子どもたちの心にきっちり刻まれていました。

 地域と学校の濃密な関係を伝えようと取材したこの模様は、12月6日(水)の「三重テレビニュースウィズ」(17:40~/21:55~)でお伝えする予定です。