2018年5月30日水曜日

デスク席から(45)「この場所を照らすメロディ」

ハンセン病と三重県の関係を長年取材してきた関係で、国立ハンセン病資料館(東京都東村山市)に、年に数回行かせて頂きます。
 毎回様々なテーマで企画展を開催されていますが、今回のテーマは「この場所を照らすメロディ」。(7月31日まで開催)
 全国のハンセン病療養所で行われていた音楽活動がテーマです。長島愛生園(岡山県)の青い鳥楽団、松丘保養園(青森県)の楓音楽クラブ、星塚敬愛園(鹿児島県)のブルースカイ楽団など、各療養所には、楽団や音楽サークルがありました。
 目が見えない入所者も多かったことから、ある人は点字の楽譜を舌読し、ある人は不自由な手で楽器と向かい合いました。そして、園内外で演奏活動を行ったのです。
 企画展の会場では、かつての写真や映像を見ることができるほか、実際に使われた楽器の数々も展示されています。バイオリン、マンドリン、ギター、サックス、ハーモニカ…。入所者は、身体の状態に合わせた楽器を選んだようです。
 また会場には、「青い鳥行進曲」など青い鳥楽団の(かつての)演奏が流れていましたが、様々な背景を知った上で聞くと、感じるものが違います。




 
 ところで、資料館は常設展も充実していて、ハンセン病に関する歴史や、元患者の闘いの足跡、現在も残る課題などが展示されています。

 久しぶりに常設展の会場に入った私は、最後の部屋で足がとまりました。それは「取り戻せていないもの」と題がつけられたガラスケースで、中には、4つのワードのみが展示されていました。
 それは……「社会との共生」「家族との絆」「入所前の生活」「人生の選択肢」。
文字だけのシンプル展示ゆえ、より心に響きました。
 国立ハンセン病資料館…ぜひ足を運んでみて下さい。西武池袋線・清瀬駅からバスで約10分。月曜日が原則休館です。

 なお、三重テレビ放送では、Yahoo!ニュース特集と共同で、ハンセン病に関する特集の配信を行っています。ぜひご覧ください。