2018年12月11日火曜日

デスク席から(51)「橋がかかって…」


「橋は人のつながりだけでなく、家族のつながりも復活させてくれました」

こう語ったのは、中尾伸治さん(84歳)。国立ハンセン病療養所・長島愛生園(岡山県瀬戸内市)で入所者の自治会長を務めています。

11月23日、都内にある国立ハンセン病資料館で「もうひとつの橋」と題したイベントが開かれました。

ハンセン病療養所がある岡山県の長島と本土の間に橋がかかって30年を迎えたことを記念した催しです。

完治する病気になってからも社会の偏見を受け、法律で1996年まで隔離が定められてきたハンセン病。

「隔離を必要としない証」として橋の建設が決定されたものの、最初は地元も歓迎ムードではなかったといいます。橋が架かったのは、1988年(昭和63年)の5月。

中尾さんは、「橋ができて世の中が明るくなったような感じがした」と話します。その一方で「後遺症からか今でも“怖い病気”と思われている。(島の外のスーパーで)買い物をしていたら後ろからモップで拭かれたことも」。

長島にあるふたつの療養所には資料館ができ、年間で1万人以上が橋を渡り見学などに訪れています。中尾さんはじめ療養所の入所者はこれまで、島の外へ講演に出向く人も少なくありませんでしたが、最近は「橋を渡って見にきて下さいと言っています」。(中尾さん)

そんな中尾さんに今年、嬉しいことがありました。橋に関する新聞報道がきっかけで、三重に住む親族との絆が戻ったのです。「1枚のはがきがとても嬉しかった」と話す中尾さん。

詳しくは、12月13日(木)の三重テレビニュースウィズ(午後5時40分~/午後9時55分~)の特集で放送します。